そろそろ本気で終わりが見えてきたので少しでも繋がりを大切にしようと願う性騎士のブログです!
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誕生日。

そいつは21歳くらいを迎えたの。

4つ上の彼女がいて、前の晩から仕事終わってからすぐに飛んで来てくれてね。

疲れてるだろうにケーキやら何から作ってくれて。

ちょっといつもと違う空気を出してたけど、それが何かは分からないし、きっと誕生日のせいだって。

そうして、いつもの幸せな時間が流れるの。

全てが順調で。


次の日はバイトも休み入れられたし、彼女も休み取ってくれてて。

そうして東京に行くわけさ。

どうしても欲しい服があるって。

俺の誕生日なんだけどな・・・

まぁ、一緒に居れるだけで幸せだし何も言わずに、人前で手を繋ぐ事に対し恥ずかしさを覚えながら、好きになれない人ごみの中を歩くの。


どこに行ったのか。

電車乗ったり歩いたり茶飲んだり、人に当てられてちょっと参ってたけど、可愛い服を当てて鏡を見ながら笑顔を向けてくるその花を見ながら時間を過ごしたの。

4,5時間は歩いたでしょうか。

思えば、誕生日プレゼントもらってない・・・

別にいらないんだけどさ。でもちょっと寂しかったり。

もうどこを見ても人、人、人。

うるさい、うざい、面倒臭い。


街や人を赤く染めていたモノが沈んでも、あまり暗さを感じないの。

ずっと耳に入ってくる音、足音、音楽、携帯で話す声。

もう帰りたくなった。けど、反比例して元気になっていくし。

でも、その彼女もとうとうバテたの。

疲れた~。足痛い~。お腹も痛い~。

帰ろうか?休んでく?

人と人と人がいっぱい。同じ顔で同じ事を話しながら同じ道を同じように歩く。

周りには大きなコンクリートの建造物が沢山。高級感溢れるホテル。

なんだかこれまでの人生とは場違いな所で、もう限界を迎えた。

一段と高級そうなホテルを指差して言う。

ちょっとあそこでトイレ借りるー。

本気ですか・・・

カバンを取ってトイレに駆け込んでいく。

そんなにハシャグから。


出てくると、さっき買ってあげた安物の髪飾りをしてた。

えへへ。

なんだよ、元気じゃん。

ちょっとご飯食べてこうよ。

あぁ、うん。

ホテルマンの視線が痛い。

エレベーターはだいぶ高くまで上がっていったの。

ここ?てか、何屋だこれ。

ここがいーのー。

2名様ですね。

見りゃ分かるだろう。それとも何か見えるのか?


空気はマズイけど夜景は綺麗だった。自分勝手にも程がある。

落ちたら痛いだろうな・・・

痛い。

また?大丈夫?

ちょっとトイレ。

・・・ここタバコ吸えねーのかな。

これ、灰皿・・・か?だよね?だよね?つーか、疲れたぁ。

てか、まわりスーツの人ばっかりだし、こんな格好でヘバってるしタバコ吸ってるし・・・俺は・・・

それより、なんでこんなとこ・・・てか、遅いし・・・


お、来た。

お待たせ。

いえいえ、待ってませんとも。それより、なんか水くらい欲しいよね。

あぁ・・・


暗くなった。

電気が全部消えたわけでは無く、白熱灯の調光だ。

スラっとした・・・スーツを来てビチっと7:3分けにしたお兄さんがやってくる。

奇抜な形のワイングラス・・・

なんかすげえトコだな。

今飲んだら、ダウンしそうだ・・・


2つのグラスに濁った液体が注がれて、彼女はそれを嬉しそうに眺めている。

酒好きだもんなぁ。女って不思議な生き物だ。

彼女が持ったから俺も持って乾杯した。





特にウマイとも感じられないけど、大人~な感じの料理を食べて高い金払って、

二人して酔いながら千鳥足で人と人と人の中を歩いて、また人だらけの電車に乗って・・・

沢山の荷物を持ちながら彼女の頭と肩を腕と首で支えて、人を見て人を見て人を見て。

互いに口数も減って、安い学生用アパートに戻ってきて。

二人して疲れた~って言いながら布団に倒れこんで。

そのまま寝てしまいたいけど、風呂入ろうだの荷物片付けようだのアイス食べたいだの・・・。

やがてあいのりでも見ながら、二人で泣きながらいつの間にか眠る。



そんな21歳くらいの夏の日。そいつの誕生日。


決して不幸じゃない。幸せだと感じられないけど、幸せな日々。



少し冷たい風。涼しい風。宵風が部屋に戦ぐ。



そんな感じかな、とグラスを合わせると、電気が消えた。

今度は真っ暗。

彼女が席を立ったのが分かった。

おいおい、転ぶからへたに歩くんじゃねぇよ。と思いながら、え?え?え?停電?


そいつ以外は誰も驚いた風も無い。

なんだか、妙に色んなモノが近づいてくる気配。

え?え?

と、電気が元の明るさに戻った。

そいつと彼女の周りにはホテルの従業員らしき人たち。

聞いた事のある音楽がギター1本に乗せて聞こえてくる。

すっげぇ笑ってる彼女。

周りのテーブルで座ってた外人風の人からビジネスマン風の人から社長と愛人風な人たちまで。

みんながそいつを囲んで手拍子をしながら歌が始まる。

理解出来ない。

何でこんな事になってるんだ。

誰の・・・誰のHAPPY BIRTHDYなんだ。

いや、知ってる。分かる。誰の為の歌なのか分かる。でも何なんだアンタラ。

顔が暑い。なんでそんな笑ってられるんだあんたは。


なんて事してくれるんだ・・・あんたは。

花束とか・・・どうしろっていうんだ。そんなデカイケーキ誰が食うんだ。何人前だ。どこの中学だ。

そんな綺麗なロウソクの火は消せねぇよ?ギターうめぇな。外人さん英語で良かったな!


いつも遅くまで仕事して目の下にクマまで作って頑張るあんたが。

誕生日おめでとう。


何て言えばいい?もう表情とか作る余裕無いよ。照れ笑いでヘラヘラしながらお辞儀を繰り返すしか出来ないよ。


ありがとう。って言えたのかな。



そいつは人にありがとうって心から言ってるのかな。伝わってるのかな。

誰がそれを判断するのかな。


その2週間後。


そいつらは終わった。



いいママになれよ~。

コメント
この記事へのコメント
メモワール
昔の恋を懐かしく思い出せるのは良い事じゃない?

出逢いも別れも一瞬だったりするのよね。
思いがけなく始まる恋もあるし、予告もなしに突然終わる恋もある。

そうやって歳を重ねて成長していくのよね~

ホント、あなたたちも大きくなったなぁ・・と思う今日この頃なのである☆彡

こんなこと書くと私はすごい年寄りみたいじゃんww
2011/07/27(水) 09:28 | URL | 聖鈴音 #iL.3UmOo[ 編集]
甘酸っぱい思い出ですなぁ・・・。
あの頃は若かった・・・なんて思うと一気におっさん化するから気を付けて!!

そして俺にはそんな甘酸っぱい思い出はないのである(泣)
2011/07/28(木) 23:15 | URL | 冷麺 #-[ 編集]
>雷神ママン

良い事というかw寂しさを覚えたよ・・・
大きくなるさぁ・・・というか、時間が経つのはっやいw

というか、年寄り・・・クス


>めんたろう

甘酸っぱいねぇ・・・いや、酸っぱいだけだなぁ・・・

まだわけぇんだからこれから作るんだよ!!と、同時に自分に言い聞かせる。
2011/07/29(金) 22:13 | URL | まる #-[ 編集]
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