そろそろ本気で終わりが見えてきたので少しでも繋がりを大切にしようと願う性騎士のブログです!
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

江南の軍勢が進軍を開始した。

それを聞いてカンウ軍も戦闘の準備を始めた。

準備が終わる頃、江夏が落城したとの情報が入ってきた。

カンウは

「どうしたことか・・・」と嘆いた。

「今回の軍勢は今までのロシュク殿ではなく、リョモウが総大将となっているそうです。

副将はリクソンという者ですが、これは今回始めて聞いた名前です」

「リョモウは分かる。江南の先代よりいた知勇ある将だ。だが、リクソンとは・・・」

「は・・・」

「まぁ良い、考えても始まらぬ。南郡にも戦闘の準備をさせよ」


江夏が落ちた所で、荊州全体が戦闘準備を整えたが、江南の軍はそれ以上には踏み込んでこなかった。

「ん。これはバリョウの策が効いたかな・・・」

「かもしれません。ですが準備は怠らぬようにしましょう」


これまで江南はシュウユが死んでからはロシュクがその跡を継ぎ、大都督となっていた。

シュウユ、いや江南の悲願である荊州の奪還に励んできたのだが、襄陽に兵を進めると、

すぐにカンウ軍の大船団が現れるので、ロシュクはそれを見て恐れ、あるいは真っ向勝負の不利を見て

逃げ続けてきた。

やがてロシュクが病で倒れると、その跡をリョモウが継いだのだが、やはり大船団には抗しようも無く

逃げていった。

今回のリョモウ軍の進軍も同じであった。

ただ違ったのは副将がリクソンという新しい者が出てきたという事であった。

21歳でソンケンの従姉妹と結婚し、江南に仕えるようになったが、性格は温和で・・・

というか温和過ぎて、頼りない程であった。だが、その頭の中身はシュウユを思わせるような思考をしていたが

そうかと思うと、やはり頼りなかった。その為に重用される事はなく、大人しく時を過ごしていた。

この時、リクソンは36歳で、初めて戦場に出た。


カンウが南郡でも準備をさせていると、公安から火の手があがった。

失火か、放火か、カンウを始め大勢の人で消化に当たったが、民家を500戸焼き、食料も武器も丸焼けになった。

原因は、兵が火の始末を怠った事であり、太守のフシジンはその部下を切り捨てた。

だが、その部下だけを処分する行為に怒りを感じたカンウはフシジンの斬首を命じた。が、カンペイに猛反対された。

「これが敵将の首なら反対はしませんが、この荊州の大事にそんな事をしては全体の士気に関わります」

「むう・・・では棒叩きの刑とする」

「・・・回数は」

「好きにせい」

そう言うとカンウは赤ト馬に跨り襄陽へ帰っていった。

カンペイは兵に「30・・・いや20でよい」と言って刑を見届けたが、カンペイの温情はフシジンには伝わらなかった。

呻き声一つ出さなかったが、大の大人が裸にされ民衆の前で棒で叩かれるのだ。

フシジンの目には恨みが篭っていた。


やがて江南からの軍も引き上げて行ったとの知らせも入り、戦は中休みとなった。

そこに早馬が届いた。シュウレイが男の子を産んだのである。

「おおお!でかした!!玄昭、丁度戦も休み中じゃ、顔を見てこい!」

「何を言いますか。父上の怪我を放っていけるはずもありません。それよりも名を考えていただかぬと」

「名なら決まっている。舅殿と話していて決まっているのだ。舅殿の名を頂いて関忠(カンチュウ)じゃ!」

「カンチュウ・・・良い名でございます」

「薙刀はワシが仕込む。弓はやはり舅殿に教えてもらわんとな!」

「ですが、父上、江南が気になります・・・」

「そうだな」


その休み中、江南ではリョモウとリクソンが話し合っていた。

「なぜ、あのように素早く大船団が出てくるのだ。我らの中に間者でもいるのか!」

「さぁ・・・」

「さぁでは無いわい!お主も軍師であろう」

「と言いましても、初めての戦ですので・・・」

「むう、ソウソウからも毎日のように使者が来るのだ。何故攻めぬのかと!これは荊州の分捕り合戦なのだ!

いつまでもこうしていたらソウソウに取られてしまうわい」

「はぁ・・・」

「はぁでは無いわい!!全く・・・」


だが、この時リクソンは必死で襄陽の作戦を読み取ろうとしていた。

不自然な程に素早い出陣なのだ。

そこでリクソンの部下のシュウタイと共にある作戦を練った。

「シュウタイ、一度、我らは荊州の奥まで単身で入り込むぞ。明日の昼、正午丁度にここから味方に出陣してもらう。

だが、これは虚兵だ。ボロの船に旗を刺して、数だけ有ると思わせるのだ。そこで敵地から見て、この異様なまでの

出陣の早さを見極める」

「わかりました」

そう言うと、軍の用意をさせ、野良着を着て荊州の山中に入っていった。

中でも火事があったと聞いていた公安までは兵も少なかった為、簡単に入り込めた。


やがて正午の鐘が鳴った。

リクソンは目を閉じて呟いた。

「今、我が軍は江夏を出た・・・」

すると、江夏からすぐの川沿いから烽火が上がった。かと思えばその川の対岸から烽火が上がり、それは

襄陽の方へと続いていった。最後には公安の見張り番の小屋まで届き、各地から一斉に兵士が出てきた。

「なるほど、川を挟んで烽火台では無く、人が烽火を上げていたのだ。人であれば我らが調査しても何も出てこぬ。

しかも交互に上げている為、見落としも無い」

やがて出てきた兵は船を出し旗を立て、一挙に川を下っていった。

「なるほど・・・すごい数ですね」

「あぁ・・・これでは我が軍も相当な痛手を負うな・・・」

「はい・・・」

「いやまて!おかしいぞ!!今の船は兵が乗る前に出発した!」

と言ったリクソンは自分で気付いた。

「我らはこれを見破る為に虚兵と船を使って入り込んだが、カンウは初めからこれをやっていたのだ」

「なんと」

「この空の船にロシュク殿もリョモウ殿も怯えていたのか・・・。だが、もう知れた事だ。それに烽火を上げている人数よ。

襄陽までの兵を合わせても5千にも満たぬ・・・・」


リクソンは帰ってこれをリョモウに報告した。

「でかしたぞ!リクソン!それでこそ我が軍師だ!」

「はい、ですが、虚兵とは言え武装しており我が方もタダでは済みません」

「む・・・」

「孫子も戦わずして勝つことが最善としています。それが敵であってもです」

「戯けた事を言うな。敵の兵まで庇ってどうする」

「・・・」

「いや、お主に任せるワイ」

リクソンは公安の火事の現場を見て、帰り際に領民に仔細を聞いていた。その中でもフシジンの心はカンウから離反している

事を知り、江夏から出て、公安まで一気に駆け抜ける事に決めた。

この準備をしている為に、カンウ軍では戦の中休みと勘違いをしていたのだった。


やがて、江南の軍は江夏を出た。空の船を打ち破り、怒涛の如く公安までを一挙に制圧した。

するとリクソンは危険を顧みずフシジンに接触し、説き伏せ完全に離反させた。

そのフシジンに他の南郡3城の太守だけを殺させ、江南軍が一気に押し登り、一夜にして南郡4城は江南に落ちた。

それからリクソンは南郡全ての政治を取り仕切り、全領民を慰撫した。

多大な費用を掛けてでも、元、敵であった領民を思っての政治は南郡の心をかき集めたのだった。

とりわけ、カンウ・カンペイ将軍の縁の者として、子を産んだばかりのシュウレイには優しく当たった。

この金の使い方に江南の、特にリョモウは不愉快感を感じた。

「おい、リクソンよ。どうしてそこまで金を掛けるのだ!兵からも苦情が来ておるぞ」

「はい、ですが、カンウの軍は全て荊州の兵です。どうして故郷に剣を向けられましょうか」

「む・・・?」

「もうしばらく、目を瞑って下さい」

「分かった分かった・・・」

だが、止む気配の無いリクソンの金の使い方に怒りを覚えたリョモウはリクソンを副将から外した。

それでもリクソンは自身の金を使ってでも南郡の4城の善政に勤めた。また戦の無い世にしようと声を掛け捲った。

リョモウは江夏から10万の大軍を持って襄陽に攻め上った。


江南が南郡を落とし、領民を慰撫している。

これは総大将であるリョモウも分からぬ行動であったが、誰よりも理解していたのはカンウであった。

「南郡を取り仕切っているのは誰か?」とカンペイに聞けば

「リクソン・・・だそうです」

「リクソンか・・・。こうなれば仕方が無いが成都の援軍を借りる他無くなった。イセキ行ってくれ」

急ぎ、イセキはモウタツの所へ行き、すぐにイセキは帰ってきた。

「モウタツ殿は杯一杯の水で山火事が消せるのかと難色を見せていましたが、カンウ殿が皇叔の兄弟である事を

説き、何とか承諾してもらいました。10日以内に荊州に入れるそうです」

だが、20日経っても援軍は来なかった。

モウタツは死を恐れ兵を出さずにいて、リュウビ軍にいる事も出来ず、襄陽を素通りして手兵1万を連れて

ソウソウ軍に降っていたのだった。

これを知り、カンウ軍は襄陽で孤立無援となった。

襄陽の外では、南郡から来たものが口々に戦を止めろと叫んでいる。

これはリクソンが戦の無駄を説き、それを真に受けた領民が自発的に行っている行為だった。

これを受けて襄陽の兵は日に日に城を抜け出していった。

「止めるな・・・元が荊州の兵だ・・・」

「ですが・・・」

「もはや荊州の領民の心を掴んだリクソンには勝てぬ・・・」

「はい・・・」

「死んでもここを守りたい所だが、ワシには兄者と結んだ約束があるのだ。死ぬわけにはいかん。成都に落ちる。

今日の深夜、西の門より成都に行くとしよう」

「分かりました。諸将にもその旨、伝えて参ります」

「宜しく頼んだぞ。だが、玄昭、お前は成都には行かせん。リクソンとやらとよしみを結び、シュウレイとカンチュウを

守ってやるのだ」

「何をたわけた事を。妻子にかまけて生きていける筈がありません」

「残れ」

「残りません」

「残れ!」

「残りません」

「養子だから言う事が聞けぬと言うのか?」

「・・・・」

「残れ」

「・・・・・はい」


その晩、カンウはひっそりと西門から出た。

後ろを付いてくるのは100騎ばかりであった。

カンウが振り返ればすぐカンペイがいた。

「・・・やはり来たか・・・」

「・・・」


敗軍の将は何も語らず。ただ黙々と馬を進めていたが、その道には坂茂木が仕掛けられていた。

(馬の足を止める柵・罠的なもの!w)

カンペイが近寄り調べると、

「父上、これは昨日今日仕掛けられたものではありません」

「むう。もはや別な道を行っても同じであろう。迂回してでもこの道を行くぞ」

と、回り込むようにして進軍を続けたが、やがて高原に出た。あちこちに坂茂木が仕掛けられており

さらに伸びきっている草は馬上でも視界が遮られる程であった。伏兵を仕掛けるにも絶好の場だった。

「玄昭・・・万事休したな・・・」

「・・・」

「皆の者!我らは死地に陥った。遠からず伏兵が来るであろう!各自成都に落ち延びて、再び皇叔に

忠心を尽くしてくれ!」

とカンウが号令すると同時に四方から縄が飛んできた。

カンウは片手で薙刀を振り回し、カンペイも必死で縄を切りまくった。

が足元で馬が熊手により倒された。それでもカンウも必死に抗っていたがそこに敵将が出てきた。

「ははは、来たなカンウめ!我が大将リョモウの副将であるこのハンショウが捕らえてくれるわ!」

「何、副将はリクソンでは無かったのか!」

「問答無用だ!」

そう言ってハンショウは切り掛かったが、片手のカンウにも勝てず逃げていった。

だが、直後に大量の縄を投げられ、足を取られ腕を取られ、そこに力自慢のシュゼンがカンウに

乗っかった。片腕しか使えぬカンウはやがて胴巻きにされてしまった。

カンペイもすぐに馬から落とされ、それでも剣で縄を切り払っていた。

「父上ー!父上ー!!」カンペイは必死で縄を避け、伸びた草を切り、叫び、走り続けた。

縄を投げている者を探し、鬼のように切りまくったが、やがて縛られたカンウを見ると、その場で剣を離し降参した。


カンウとカンペイは縛られ、江夏まで送られた。

牢の中でカンウは本を読んでいた。

「兵は軌道なり・・・・思うに・・・む・・・玄昭、この字は何だ?年のせいか目が霞んでおるのだ」

「ん・・・誠でございます」

「思うに誠の道を・・・」

と言った所で牢に入って来た者が続けた。

「思うに誠の道を探し、やがて常道と悟るであろう」

(ごめんw文はさっぱり覚えてないですww)

カンウが尋ねた。

「誰かな」

「リクソンと申します。字はハクゲンです」

「おお、お主がリクソンか。此度の戦ではお主には完敗であった」

「勝敗は戦の常です」

そう言うと、剣も持っていないリクソンは二人の前に座った。

「先日、長沙のシュウレイ殿の所へ行って来ました」

「む」

「カンペイ殿のお子は、元気に育っているようで、私が手を開くと歩いて来て私の腕に抱かれました」

「おおお!」

とカンウとカンペイは笑って顔を見合わせた。

「そこで、恐らく聞き入れてはもらえませんでしょうが・・・。あの子とシュウレイ殿の為にも、お二人には生きて頂きたく

どうか、江南のソンケン様の元で働いてはくれませんかな?」

カンウは笑って答えた。

「それだが、シュウレイも武家の娘だ。死を恐れるような女ではない。ワシも・・・お主が君主であったら、気持ちが揺れぬ

事もない」

「・・・」

「だが、揺れた所で答えは代わらん。竹は焼けても節を曲げぬものだ」

「・・・分かりました。シュウレイ殿とそのお子も私の方で良き様に・・・」

「くどいぞ。余計な事はしなくていい」

「分かりました。・・・明日にはお二人を連れて江南へ向かいます」

「あぁ」

「最後に、カンウ殿、私はせめて20年早く生まれて勝負しとうございました」

「っふふ」

「それでは・・・」


翌日、カンウとカンペイを乗せた檻車が江夏を出た。

そのカンウを惜しむ荊州の領民はお香を炊いて見送った。物凄い行列であった。

天下に名を馳せるカンウとは思えぬ程、あまりにも無残な姿であった。

その行列の中にリクソンに連れられた、シュウレイの姿もあった。

シュウレイは子を高く掲げた。自分の子を、孫を見れぬ、また自分の父、祖父を知れぬ子に願いを馳せた。

護送車も見えなくなり、シュウレイはリクソンにお辞儀をした。

「リクソン様、本当に私達を成都に送るのですか?」

リクソンは子を受け取り答えた。

「はい。おお、また一際重くなったな」

「この子が大きくなれば、やがてこの事を知り、江南に剣を向けるかも知れないのですよ」

「構いません。一族を根絶やしにする。これは確かに覇の上では大事な事ですが、その思いは決して絶やし切れるモノでは

ありません。栄える者は必ず滅びます」

「・・・」

「シュウレイ殿、遠からず、辛い話が舞い込むでしょうが、決して取り乱さぬように。そなたはカンペイ殿の妻でなく、

この子の母である事を忘れないように。掛ける命はこの子の上に掛けて下され」

「はい。何から何まで有難うございました」

「あ、そういえば、カンウ殿から聞きましたが、その子の名はカンチュウと。そう言っていました」

「カンチュウ・・・」

「それでは、お元気で」

そう言うと船に乗せ、成都まで送らせた。


カンウ親子はソンケンの前に出された。

縛られたままである。

ソンケンが口を開いた。

「カンウよ。お主の名は天下に轟き、また孫も生まれたばかりだと聞く。さらに、昔はソウソウの元で栄耀栄華の生活を

しておったそうな・・・。金銀や女の贈り物なら私にも出来る。どうだ、親子で私に仕え忠誠を誓わないか?」

だがカンペイは目を瞑り姿勢を正したまま動かず、カンウはワザとらしく寝息を立てていた。

横にいたリョモウが叫んだ。

「こりゃあ!カンウ!殿がこうして情けを掛けているのに狸寝入りとは何事か!」と言えば

「ワシは眠くて溜まらんのだ。首を刎ねるならさっさと刎ねてくれ」と返した。そこにソンケンが再び言った。

「カンウよ。私はお主の名を惜しんでこうして礼を尽くしているのだ。もう一度言おう。親子で私に仕える気はないか?」

「・・・」

やがてカンウは目を見開き、ソンケンを向き直した。

「礼を尽くす?これがか?なら後学の為に聞かせてやろう。ソウソウ殿はワシを高い位置から見る事は無く、縄で縛る事も

無かった。地に這いワシの手を取り、心を尽くしてくれたのでワシも胸襟を開いたのだ。それが分からぬとは江南も

終わっているな。この角顔の紫野郎め!ソウソウ殿の爪の垢でも煎じて飲むが良い!!」

それを聞いたソンケンはリョモウの前に剣を投げ

「斬れ」

とだけ言った。リョモウは

「殿の前で無礼な発言、もう許せぬ、見せしめに息子から殺してやろう!」

とカンペイの後ろに立った。カンペイはずっと姿勢を正し目を瞑っている。


リョモウが剣を振り下ろすとカンペイの首は切れたが、首の皮一枚落ちずにいた。カンウは笑った。

「剣もなまくらなら、腕もなまくらじゃの!それ、斬りやすくしてやるわい!」

そう言うと、カンウは首だけを前に出した。そこにリョモウが力一杯振り下ろしたので首は勢い良く胴を離れた。

胴を離れた首は転がり、やがて地に立って「にぃ」と笑った。


気味の悪い処刑となってしまったため、ソンケン軍は気を新たに宴会を開いた。

ソンケンが首を刎ねたリョモウに酌をしていると、リョモウは突然震えだした。やがてソンケンに向かって

「角顔の紫野郎め!!」

と吐き捨てた。ソンケンをはじめ諸将が呆気に取られていると、リョモウは顔の穴という穴から血を噴出し

その場で息絶えた。

それを見た文官:チョウショウが前に出てソンケンに話した。

「恐れながら、カンウのこの首には怨念がついております」

「どうしたらよいのだ?」

「これをソウソウに送りつけなされ。そうする事で同盟を守った証になり、怨念も移り、リュウビの矛先も移るでしょう」

「わ、分かった。チョウショウに任せる」

こうしてソンケン軍では緘口令を敷き口封じをした上でカンウの首を塩詰めにし、ソウソウに送り届けた。


シュウレイもこうなるだろうとは思っていたが、わざわざ国を混乱させるような事はしたくなかったので、

誰にも話さずに暮らしていた。


ソウソウのいる許昌に到着した首は、季節が冬だった事もあり、生きているかのようだった。

ソウソウはカンウを見て、笑いながら話しかけた。

「久しぶりだなカンウよ。お主の自慢の髭も白いのが目立つようになったのう。互いに年だ。久しぶりに帰ってきたというのに

首だけとは、どうした事か?ほれ、何か言ってくれ」

そう言い終えると、カンウの口が少し動いたように見えた。

それを見たシバイはソウソウに進言した。

「殿、この首にはカンウの怨念が詰まっています。急ぎ除霊と処分を!またこれによりリュウビ軍がこちらに・・・」

「構わん。それにリュウビは放っておいても江南に剣を向けるだろう。それよりも、ワシはカンウを手厚く葬ってやりたい」

その後、すぐに御神木と呼ばれる木を削り、カンウの体を象り首を添えて、高名な神主を呼びカンウを祭った。



リュウビがこれを知ったのはソウソウからの手紙であった。

江南から来た事情、カンウを盟友として手厚く葬った事が記されていた。

これによるリュウビとチョウヒの落ち込み様は途方も無かった。


コウメイも悲しみは深かった。が、それよりも血気に逸って江南へ兵を出してしまうのではないか。

軍師として、それが一番の悩みであった。

リュウビは飯を食う事も無く、チョウヒは酒ばかりを飲む日々が続いた。


江南も軍を進める気配も無く、ソウソウ軍にも目立った動きは無かった。

リュウビ軍は、ただただ悲しみに満ち溢れていった・・・。
コメント
この記事へのコメント
三国志の中でも1,2を争う程の腕を持ち、軍神と呼ばれた関羽のまさかの死。
俺も三国志初めて読んだ時は驚いたもんだw
関羽が死んだと知らせを聞いたハンジョウの部下達は、大将が死んだのに自分達だけおめおめと生きているわけにはいかないと言う事で全員ハンジョウから飛び降り自殺してるんだよね。
その忠誠心はあっぱれだねw

陸遜は、確か陸家再興の為に孫権につかえていて、最初のうちはあまり忠誠心はなかったとか・・・だったかなぁ・・・。
すげーうろ覚えだけどww
ちょろっとだけ出てきた周泰という人物について。
字は幼平、確か甘寧と同じ海賊の出身で寡黙だけど忠義心に厚い人だった。
一度、孫権が敵陣で孤立してる時に周泰が一人で突撃して孫権を救い出した。
その時に、体に無数の傷を受けたけどそれに対して孫権は深く
感謝し周泰をずーっと重用してた。
という、まぁ、趙雲の呉バージョンみたいな人だねw
ちなみに、俺はこの人大好きですw
2011/04/26(火) 02:34 | URL | 冷麺 #-[ 編集]
>めんw

ね・・・主人公に近い人物が死ぬなんて当時の俺の世界にも無かった・・・。

シュウタイにそんな話があるとは・・・

呉・・・知らんもんwwwww
2011/04/26(火) 07:38 | URL | まる #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://marlboroy.blog13.fc2.com/tb.php/254-983859ae
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。