そろそろ本気で終わりが見えてきたので少しでも繋がりを大切にしようと願う性騎士のブログです!
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リュウビ軍は一気にフ城まで掛け上がった。

だが、ここで雪はさらに強く降り春を待つ事になった。


春が来て野も歩けるようになった頃、リュウビ軍は漢中付近まで軍を進めた。

それ対し、西涼のバチョウ軍も漢中から出陣し、両者はにらみ合った。

兵数は凡そ互角、さらに障害物の無い高原であり、こうなればただの平面勝負となる。


朝日を受けて、バチョウ軍から白銀の鎧に身を包んだ若武者が出てきた。

これぞバチョウであり、錦馬超に相応しい、凛々しい姿であった。

また、その槍さばきもすさまじく、戦場では負けた事が無かった。


これを見たチョウヒは

「兄者!オレに行かせてくれ!」

と言ったが、コウメイが遮った。

「皇叔殿ここは荊州からカンウ殿を呼びましょう」

それを聞いたチョウヒが激怒した。

「こりゃあ!水!何をぬかしている!オレがあんなやつに負けるというのか!余計な事を言うな!」

「ですが、チョウヒ殿に万が一の事があっては・・・」

「そぉおれが余計な事だというのだ!水野郎!!黙って見ていろ!」

そう言うとチョウヒは勝手に前進を始めた。

コウメイは笑っていた。リュウビはそれに疑問を感じ尋ねれば

「あぁ。チョウヒ将軍は怒ると100人力が千人力も万人力にもなります」

と頼もしそうに見守った。

だが、リュウビは不安げな顔をしていた。


やがて名乗りあうと矛と槍がぶつかり合った。

チョウヒも戦場でリョフ以外に遅れを取った事は無く、すさまじい攻撃を見せたが

バチョウも負けるものではなかった。

突けば払い、薙げば往なされ、押しては引き、引いては押した。

完全にお互いの力は拮抗した。

朝日が出たばかりの頃の勝負だったが、太陽は沈んだ。

「おい!待て!」

チョウヒが腕を止めた。

「真っ暗で何も見えん!松明を付けさせよう」

「いいだろう」

そう言うと互いに陣へ戻った。

リュウビが、

「おお、稀に見る豪の者だな。勝負はつかなんだか」

「何を言うか。明かりを付けるだけじゃ。もう少しであやつの首を持ってくるわい!」

そう言うと松明を部下に付けさせ、茶碗2杯の米を食うと、再びチョウヒは進み出た。

それを見るやバチョウも駆け、再び打ち合った。

勝負は激しさを増したが、お互いに致命傷になるような傷は受けなかった。

コウメイは

「人間がここまで激しい勝負をしますでしょうか・・・」

「むう、もはや人知を超えたような試合だな」

「このままでは負けた方は元より、勝った方も精魂尽き果てるでしょう・・・」

それを聞いたリュウビはいてもたってもいられなくなった。


「待て!待つのだ!二人とも引け!」

そう言って突っ込んだのはリュウビであった。

「何だ!何故止める!兄者!邪魔をするな!」

「そうだ!それとも貴様から殺してやろうか!」

「黙らっしゃい!いいから引くのだ!」

それを聞いたチョウヒは引いた。バチョウも槍を下げた。

「バチョウどの、少し私の話を聞いてくれ。それでも納得せぬなら私を殺し、気の済むまでこのチョウヒと

殺しあうがいい」

「ふん。話せ」

「そう立っていたのでは話も出来ぬ。馬を降りてここに座るのだ。チョウヒ、お前もだ」

チョウヒは不貞腐れた顔で座り込んだ。

バチョウも馬を降り座ったが、槍は持ったままだった」


「バチョウ殿。私はこの戦いを自分の身が引き裂かれる思いで見ていた。何故ならば、私はお主の名付け親

だからだ」

「・・・嘘を付くな」

「いいから、聞いてくれ。昔、洛陽でトウタクという者が政治を行っていた頃の話だ。お主も名前は知っていよう。

これが悪政を働き、ソウソウ殿の檄により諸侯が集まり、反トウタク連合軍を作ったのだ。そこで、私はお主の父、

バトウ殿と初めて出会った。バトウ殿は馬を駆けるのが好きでな、理由を聞けば、足の筋肉が鍛えられるので

ジジとなっても乗り続けると言っていた。私もそれに習って、早く起きた朝等は馬を掛ける様になった。これまで

健康でいられたのもバトウ殿のお陰だと思っている。まぁこれはよい」

「・・・」

「その頃、バトウ殿と話す時、話題は決まっていた。お主が生まれたのが本当に嬉しいらしく、戦の話よりも

お主の話ばかりをしていたのだ。そこでバトウ殿は私に尋ねた。バチョウの字はどうしたものか、とな。

まだまだ先の事なのに、そればかりを話すのだ。その顔と言ったら今でも忘れられぬ。私も子を成してから

それに気付いた。そこで、どんな子になって欲しいかと聞けば、孟子のような立派に士に育てたいと言った。

そこで、私は懸命に考え、孟子を思い起こすような、という文から孟起はどうかといえば、バトウ殿は

大いに喜んでくれた。お主の字はそれになったかな?」

「・・・あぁ。そうだ。」

「そうか。それは良かった。バトウ殿とはそれだけでは無い。ソウソウがトウタクに代わって都に付いた時、

私は帝の血判状をもらって、極秘に諸国の将へ呼びかけたのだ。ソウソウ殿を倒すためにな。

この時、私の連判状に名前を書いてくれたのもバトウ殿だった。当時、唯一、太守であり、兵の実権があった

バトウ殿の参加は私には大きな喜びであった。だが、やがて連判状は露見してしまったがな。

それから間もなく、バトウ殿は病死したと聞いて、私も打倒ソウソウを諦めた。だが、お主が跡を継ぎ、

ソウソウ軍を苦しめたという話を聞き、バトウ殿の子はやはり、虎であったと嬉しく思ったのだ」

「いや、それは違う。親父は死んだのではない。ソウソウに殺されたのだ」

「なんと」

「これでようやく合点がいったわ。親父はソウソウに都に呼び出された。その時に、はてソウソウめ、

昔は忘れたのかな、と言っておった。これが何かも分からん内に親父の遺体だけが帰ってきた。公には病死と

なったが、医者の調べで毒殺と分かったのだ。だからワシはソウソウに兵を向けた」

「そうであったか・・・。毒殺とは・・・」

「そうか、親父はお主に手を貸すつもりだったか」

「あ・・・あぁ。お主は私が名づけ親であり、このチョウヒも私の弟であり、本当に身を切られる思いだったのだ」

そう言うリュウビが涙を流すと。バチョウは槍を投げてリュウビの手を取った。

「お主、あ、いや、皇叔殿。それだったらオレが親父に代わって皇叔殿の手伝いをしよう。槍を振る事しか知らぬが

力が必要な時は声をかけてくれ。このバチョウ、孟起の名に恥じぬ働きをしてみせよう」

「バチョウ殿!」

リュウビはその手を強く握り返した。バチョウはチョウヒを見て言った。

「チョウヒ殿。済まぬが勝負は付けられなくなった」と言えば

「ふん。構わんわい!どうせワシはウンチョウの兄貴とも勝負は付けられんのだ!」

「チョウウンとも勝負は付けられまい」

「あぁ。それにコウチュウの爺さんも兄貴と引き分けたと言っていた」

「私は、強い虎を手に入れた。しかも5頭もだ」

「五虎将か!それはいい。はっはっは」

そのチョウヒの笑い声に松明の明かりが激しく揺れた。


そのまま、バチョウは西涼に帰っていった。

すると漢中太守のチョウロも出てきて、敵意は無いと言われ安堵し、リュウビ軍の北伐は終わった。


成都に戻ったリュウビは、益州に新たな法律等を取り入れ、政治を改革した。

その中心にはコウメイがおり、ビジクと共に王道の政治を目指していった。

荊州が気になったが、特別大きな変化も無く無事であった。

チョウヒはフ城で北に備え、チョウウンは南の族に備え、カンペイが呼ばれ益州全土の防衛にあたった。

この時、コウチュウも成都に来ていた。

全ては順調だった。


だが、この時からソウソウの漢中攻めが始まった。

チョウロは急ぎ、改めてバチョウに救援を要請したが、それを読んだソウソウ軍は西涼に兵を向けた。

帰る所を失ったバチョウは漢中を必死に守ったが、ソウソウの大群に効し切れず、まとめてチョウヒのいる

フ城まで落ち延びた。

が、それ以降はソウソウ軍も動きを止めていた。漢中も実り豊かな土地を多く持ち、そんな由縁で

五斗米道という宗教が出来ていた。ただこれは米を愛し、貧しい者に米を分け与えるというだけのモノだったので

ソウソウは無視した。


その後は平和な時間が長く続いた。

一時、江南の文官達が知恵を巡らせ、ソンケンの妹をリュウビ宛に政略結婚させ、阿斗を誘拐し、その身柄と引き換えに

荊州を奪おうという事件もあったが、チョウヒとチョウウンによりあっけなく看破された。

この時、ソンケンの妹は単身江南に帰ったが、二度と婚姻を結ぶ事も出来ず、後のリュウビの死を聞いて

黄河に身を投げ自殺した。

以降は同盟は破棄となったが、江南は北上する事はあっても西に向けて軍を出す事はしなかった。


やがて成都の政治も安定し、兵力も大きく拡大した頃、コウメイは漢中の奪取を企んでいた。

それが叶えば、安定・街亭を奪い、それを足がかりに長安を奪い、一気に都へ攻め込める。


この頃にはリュウビの名を慕い有能な将も多く集まった。

中でも荊州での出仕をしたバリョウ・バショクは知能にすぐれ、益州から仕官してくれた

モウタツ・ゴハン・ゴイ・ヒイ・トウシは即戦力として役に立ってくれる。

リュウショウの馬鹿政治に物申したおかげで罰を受けたホウヨウにも士官を求めたが、これは

拒否されてしまった。


兵・将・米が揃ったリュウビ軍は、大規模な軍を整え、チョウヒを総大将として

漢中攻略へと向かっていった。



その頃、リュウビの仕官を断ったホウヨウは漢中にいた。

ここは金が無くても、一杯の飯が食えるため、働く気の無いホウヨウには持って来いの聖地であった。

リュウエンに仕えていた頃は大軍師とまで呼ばれていたが、リュウショウの器ではホウヨウを計り知れず

除け者にされてしまったのだった。


今日も五斗米道の宿舎で無駄に時を過ごしていた。

そこの宿舎には太守:チョウロの娘であるチョウレンが切り盛りしており、美人では無いが、

持ち前の気前の良さから看板娘として生活していた。

そのチョウレンを眺めているのが好きだった。これに感情は無く、何かと言えば暇潰しであった。


やがて宿舎を出るとその日の寝床を探しに歩いた。

そこで奇妙なモノを発見した。

モノというより人であり、10歳くらいの男児が仰向けに道の真ん中で寝ていた。

「これ、どうした。若いの。昼寝か?」

「・・・腹が減って動けん」

「なんとまぁ。だが小僧、運が良かったな。あそこにある宿舎では米への祈りさえ行えば一杯の飯が

食えるのだ。誰でもいい。だが小僧、祈りを忘れるなよ!罰が当たるぞ!」

「本当か!」

そう言うと、現金な事に子供は起き上がり宿舎へ駆け込み、祈ってるのだか祈ってないのだか分からぬが

手を合わせて目を閉じていた。そこにチョウレンが飯を出すと、ペロリと平らげた。

そしてチョウレンに向かって口を開いた。そこにホウヨウも気になって追いかけてきた。

「さっき、どこかのジジに、祈らずに食べれば罰が当たると言っていたが、祈れん場合はどうするのだ?」

「はあ?」

「むう・・・。もし、オレがこの飯をもう一度食うといったらいいのか?」

「それはいけません。一日、一人、一回です」

「むう・・・。もし、オレがこの飯を盗み出して誰かに食わしたら罰が当たるのか?」

「はい。怖い罰が当たります!」

「それは食った者に当たるのか?」

「いいえ、盗み出したあなたにです」

「それなら構わん!」

そう言うと子供は茶碗を手に取ると、素早く宿舎を抜け出し逃げ出していった。

「あぁ。泥棒!」

その声にホウヨウは追いかけていった。チョウレンも追いかけてきた。

子供とは思えぬ速さでかけていったが、やがて山道に逸れていった。かと思えばすぐに動きを止めた。

「さぁ観念しろボウズ!オレだって一日一回で我慢してるん・・・」

言い掛けてギョっとした。

その小僧は、倒れた女の側で大泣きを始めた。

見れば、女は異常なまでに痩せ細っており、餓死だと一目で分かった。よく見れば男児もがりがりに

痩せていた。

チョウレンは目を覆い、ホウヨウは男児の肩を支えた。

「いいぞ。命一杯泣け。だが、それも今日限りだ。男だったらやたらと泣くな。いいな!」


その子供が泣き止むのを見てホウヨウは女を手厚く葬り、とうとう食べる事の出来なかった茶碗を土に添えた。

チョウレンも杯に水を汲んできて備えた。

子供はじっと土を眺めていたが、やがて泣き止んだ。

「お前、どこから来たのだ」

「西の方」

「他に家族はいるか」

「おらん」

「こっちの方に何の用で来たのだ」

「母上が、親戚の人を頼るといって一緒に来た」

「それは誰だ」

「カンペイという人だって」

「・・・果て・・・まさか、リュウビ軍のカンペイ将軍か?」

「知らん」

「名はなんという」

「カンコウ」

「母上の名は?」

「カンヨウ」

「ふむ。ワシは一応、カンペイ将軍なら知っている。これも腐れ縁だ。連れてってやる」

「本当かジジイ!」

「失礼な小僧だ。まぁ男児はそれくらいで丁度いい」

と言うと、後ろで泣いているチョウレンを振り返り、

「長いこと世話になったな。この小僧をリュウビ軍のカンペイ将軍の所まで送ってくる」

「そうですか。お気をつけて」

「気をつけろといえば、この漢中だ。近いうちに戦争になるであろうから逃げておけ」

「そうはいきません。2度とこのような所を見たくないですから」

「そうか、では行く。馳走になった」

カンコウもチョウレンに手を降ったが、ホウヨウに手を引かれ去っていった。


その遥か南、リュウビ軍はフ城から北上を続けていた。

漢中を守るのはソウソウ軍の重臣、ソウジン。キョチョ。

三国の時代となり、初めての戦争が始まろうとしていた。


ぎwごwしょくwじゃないけどねww
コメント
この記事へのコメント
ついに五虎将が揃ったね!
なんでこんなに凄い人材がいて蜀が残らなかったのか理解できないと思っていたけど、よく考えたら5人全員が揃ってる時期って結構短いんだよねw
関羽、張飛、趙雲の代わりは彼らの息子がしたけど(まぁ、実力は程遠かったみたいだけど)馬超、黄忠の代わりがいなかったから大幅な戦力ダウンだったんだろうね。
五虎将が全員いなくなった時に、代わりに五虎将になったやつらが戦で失敗した時に孔明は「もし趙雲や関羽がやっていたらこんなばかげたミスはしなかった」と嘆いたというはなしだね。

五虎将のくせに(失礼w)大した活躍もなく、俺ですら具体的に何をしたか知らない馬超だけど実は他の五虎や劉備や孔明からの信頼は厚く、敵も馬超の守ってるところだけは攻めなかったとされているためあまり目立った活躍がないんだね。
馬岱の方がよっぽど有名な活躍してるよねw
馬岱「ここにいるぞー!!」ってねw
まぁ、俺は馬超好きだけどねw
2011/04/23(土) 23:53 | URL | 冷麺 #-[ 編集]
>めん

チョウウンて息子いたんだ・・・w

確かに五虎将は歴史上は飾りだよね。

でもその時生きて人がいた・・・として、例えば、たけし・さんま・たもり・しんすけ?・浮かばんwこいつらが、そうだとしたら、結構なインパクトだよね。。。これが徒党を組んでいたら怖いわw

バチョウって何でこんなに有名なのかね・・・チョウヒと五分ったってのだけでここまで歴史に残るもの?w分からんww
2011/04/24(日) 01:59 | URL | まる #-[ 編集]
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